終末医療における看護師の役割

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私たちが生きていくうえで「死」は必ずやってくるものです。その意味を深く受け止めて、毎日を精いっぱい生きていきたいものです。看護の現場にいると、患者さんの死に直面することも少なくありません。なかでも「終末医療」の現場は、患者さんの人生の集大成となります。また、看護師にとっても、患者さんや家族と時間や空間を共有する大変貴重なものです。現在、人生の最期を病院で迎える人は約8割近くになります。そのなかで、最期の時間を「緩和ケア病棟」で過ごす人も少なくありません。患者さんが人生の最終章を迎えるとき、どのような治療を行うのかについては、患者さんの意志を尊重する必要があります。また、患者さんと家族の希望とは必ずしも一致するとは限りません。それだけに、看護師による心身のケアは重大だといえます。もちろん、終末医療は、医師をはじめほかの医療スタッフとの連携によって成り立つものです。しかし、そんななかでも、患者さん側にとって、看護師はいちばん近い距離にあるといえるでしょう。核家族化が進むにつれ、祖父母や親戚の人が亡くなるときを目にする機会が少なくなりました。また、簡単にリセットできるゲームの世界で大きくなった世代にとって、「死」という現実を把握するのが難しいかもしれません。このような時代にあって、終末医療での仕事は、生命の尊厳を体験できる神聖な場所といっても過言ではありませんね。
看護師という存在は、多くの人々に多大な影響を与える職種です。看護師になれば、「死」の現場だけでなく「生命の誕生」にも関わることができます。常に生命と真剣に向き合い緊張の連続ですが、その分、大きな生きがいになるのではないかと思います。看護師として活躍しながら命の在り方についてより真剣に考えたいのであれば、緩和ケアの看護師の求人を探すことがらはじめてみてはいかがでしょうか。